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兵庫県伊丹市鴻池3丁目4番3号 
グランベルデ鴻池1-A

2型糖尿病

2型糖尿病について

2型糖尿病はインスリンの分泌の低下や抵抗性(インスリンが効きにくい状態)をきたす遺伝的因子に、食べ過ぎ、運動不足、ストレスなどの環境因子が加わって発症します。
生活習慣病としての糖尿病は2型糖尿病を指し、日本人の糖尿病の95%を占めます。

治療

食事療法・運動療法・薬物療法が治療の3本柱です。
食事療法と運動療法のみで、薬を使わずにコントロールできる事もあります。
食事・運動療法を行ってもコントロールがうまくいかない場合、糖尿病の飲み薬やインスリンなどを使います。

治療に最も大切な事は「なぜ治療をしなければいけないか」を理解し、「糖尿病のコントロールをよくしたい」という気持ちを持って頂くことだと思います。必ず解決の糸口は見つかります。治療の基本は食事療法・運動療法ですが、毎日、続けなければいけない難しさもあります。

  • 仕事から帰ってくるのが遅くてついドカ食いをしてしまった。
  • 間食が好きでやめられない。
  • 子供中心の食生活でついつい脂質が多い食生活になる。

患者さんの話を聞きながらつい自分も「分かる!!」とうなずいてしまう事ばかりです。
実はほんの少しの工夫で血糖値はよくなります。
診療では血糖値が悪くなった原因を見直し、対処の仕方を患者さんと相談しながら決めていきます。自分に合った治療を選んでいただく事は、血糖値のコントロールを良好に保つ上で非常に大切な事です。

食事療法

糖尿病の治療では食事のコントロールがとても重要です。食事は生活に幸せをもたらしてくれるものなので、それを損なう事は生活の質を大きく低下させてしまいます。
食事の好みやスタイルはお一人ひとりが異なっています。
当院ではまず皆様の食事内容の聞き取りを行い、その上で無理なく続けられる提案を行います。
不明点や疑問点などはお気軽にご相談下さい。それぞれの患者さんにあった食事療法について当院では具体的・実践的にアドバイスをさせて頂きます。

運動療法

運動は大きく分けて「有酸素運動」「レジスタンス運動」の2つがあります。
有酸素運動とはウォーキング・ジョギングなどの事です。少し息が弾む程度で、無理なく心地よく続けられるのを目標にしまししょう。
レジスタンス運動とはいわゆる筋トレの事になります。
また日々の家事や勤務で動くことも立派な「運動」です。
日々の生活に運動を取り入れていきましょう。
しかし、運動療法は患者さんによっては中止した方がいい場合もあるため、具体的な運動法などをアドバイスさせて頂きます。

糖尿病の内服薬

糖尿病の内服薬には大きく分けて3つに分類することができます。

  • インスリンの分泌を促進するタイプ
  • インスリンの効きをよくするタイプ(インスリン抵抗性改善薬)
  • 糖の吸収や排出を調節するタイプ

糖尿病の薬剤は、糖尿病の病態に応じて適切に対応できるように、近年様々な薬剤が承認されています。お薬の組み合わせは多岐に渡り、各々の薬剤について、多くのエビデンスが報告されています。患者さん一人ひとりに効果的な薬剤をどう選ぶか、なぜその薬を選ぶのか、患者さんのお薬に対する考えなどもお伺いしたうえで治療を決定しています。
できるだけ低血糖を起こさない、体重を増やしにくいお薬を中心に選択しています。

スルホニル尿素(SU)薬
製品名:アマリール、グリメピリド、グルミクロン、グリクラジド、オイグルコン、ダオニール、グリベンクラミド
膵臓に働きかけて、インスリンの分泌を促します。血糖値を下げる作用は強いですが、低血糖を起こすこともあります。
グリニド薬
製品名:スターシス、ファスティック、グルファスト、シュアポスト
膵臓に働きかけて、インスリンの分泌を促します。SU薬と同じ作用ですが、作用時間は短いため、低血糖のリスクは低いです。食後の高血糖の改善に使用される事が多いです。
DPP-4阻害薬
製品名:ジャヌビア、グラクティブ、トラゼンタ、ネシーナ、エクア、スイニー、テネリア、オングリザ
膵臓からインスリンの分泌を促進させるお薬ですが、血糖値に応じてインスリンの分泌を促進させるので、単独では低血糖を起こしにくい薬剤です。
頻度は多くないですが、便秘などの消化器症状を起こすことがあります。
ビグアナイド薬
製品名:メトグルコ、メトホルミン
肝臓からの糖の分泌を抑えたり、筋肉でブドウ糖の利用をしやすくすることで、血糖値を下げる働きがあります。少量から開始し、必要な量まで増やしていきます。
副作用に下痢や吐き気があります。ごくまれに乳酸アシドーシスという重篤なものがでる可能性がありますが、*シックデイの時の休薬で予防できます。
*シックデイ:発熱や下痢などの体調不良で食欲が低下した時
SGLT2阻害薬
製品名:フォシーガ、カナグル、ジャディアンス、スーグラ、ルセフィ
腎臓で血液中へのブドウ糖の再取り込みを妨ぎ、尿の中にブドウ糖を排泄して血糖値を下げる薬です。グルコースが尿中に出ていくので体重減少効果のある薬です。
また心不全の発症や腎症進行を抑制する効果があることが分かってきています。
副作用に脱水や尿路感染症・性器感染症があります。
α-グルコシダーゼ阻害(α-GI)薬
製品名:セイブル、ベイスン
腸管からの糖の吸収を抑える事で食後の高血糖を抑制します。
食前の服薬が必要となります。
副作用におなかの張りや放屁、便秘、下痢などがあります。
チアゾリジン薬
製品名:アクトス
インスリンの抵抗性を改善することでインスリンの効きをよくする薬です。
副作用に体液貯留による浮腫(むくみ)や心不全があります。
イメグリミン
製品名:ツイミーグ
2021年に承認されたお薬です。ミトコンドリア機能を改善させることで糖尿病への治療効果を発揮すると考えられています。血糖値に依存したインスリン分泌作用と肝臓や筋肉での糖利用の促進、糖新生の抑制作用を持ち合わせています。

糖尿病の注射薬

インスリン療法について
インスリン治療は、不足したインスリンを体外から補う治療です。
インスリンは血液中のブドウ糖を、筋肉や肝臓、脂肪などの組織に栄養として取り込ませることによって血糖値を下げる事ができる唯一のホルモンです。
インスリンの働き
血液中の糖が増えると膵臓からインスリンが分泌され、分泌されたインスリンは血管から細胞へブドウ糖を送り込みます。 糖尿病ではブドウ糖を筋肉や肝臓・脂肪などの組織の細胞内にうまく取り込めなくなり、血液の中に余分な糖が溢れてしまい血糖値が上昇します。
内服薬では血糖値が十分にコントロールできない場合や、肝臓や心臓、腎臓に持病があり、内服薬が使用しづらい場合などに、インスリン注射が用いられます。

インスリンは「最後の手段は本当?」

インスリンは1型糖尿病には欠かせない治療法ですが、2型糖尿病に対しては他の治療法で血糖値が下がらなかった時の最終手段と考えられている方が多いです。
2型糖尿病の方にも、より早い段階からインスリン治療を行い、血糖値を改善する事で、高血糖毒性(血糖値が高いこと自体が血糖値を下げにくくしてしまう悪循環)の解除でご自身の膵臓を休ませてあげる事が出来ます。
その結果、膵臓が再びインスリンを分泌する能力を取り戻す事により良好な血糖管理になりインスリン治療を中止することが可能となる事が多々あります。

また分泌が低下している2型糖尿病の方にとってはインスリンを導入する事で楽に血糖値のコントロールが可能となり、合併症がなく、元気に過ごせます。

GLP-1受容体作動薬
現在、糖尿病の注射薬はインスリンとGLP-1受容体作動薬のみです。
GLP-1とは、食後に腸管から分泌されるホルモンです。GLP-1には血糖に依存して膵臓からのインスリン分泌を促進させるという働きがあります。また胃の中にある食べ物の排泄を遅らせて血糖の急激な上昇を抑えたり、食欲を抑える作用があります。
2021年よりGLP-1受容体作動薬の内服も使用できるようになっています。
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大木医院

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〈院長〉菅原 佳織 
〈診療内容〉一般内科・糖尿病専門外来

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